y2s-s3’s blog

マーケッターな夫婦が二人で育児、第二子妊活、マーケティングやら高円寺のことなどを書きます。

卵巣嚢腫

私の卵巣は1つしかありません。

 

20代半ば、会社の定期健康診断で卵巣嚢腫が見つかりました。

 

自覚症状といえば、下っ腹が少し出ている?

でも、最近ちょっと太ったのかなーと思う程度。

 

生理痛が重い。

でも、個人差の範囲かなーと思う程度。

 

会社の健康診断の中に組み込まれた、婦人科検診。

これが私の卵巣嚢腫を見つけてくれました。

 

おばあちゃん先生が、診察を始めてすぐ、言いました。

「すぐに手術が必要よ」

 

会社の近くの大学病院でも診てもらいました。

同じく、「すぐ手術」と言われました。

「腫瘍の大きさは、グレープフルーツくらいです」

でも、「手術日程がいっぱいで、ここで手術するなら数か月待ってもらう」

数か月。。

 

病気を知った時、「私、赤ちゃん産めますか?」そんな風に直接的な質問を

先生に投げかける余裕はありませんでした。

 

ただただ、不安でした。

 

手術まで、数か月も待っていられない。

そう思った私は、別の病院を探すことにしました。

 

そこで巡り合ったのが、けいゆう病院です。

当時私は、都内で一人暮らしをしていました。

 

なぜ神奈川県の病院にしたのか。

それは、実家が横浜市にあったからです。

 

勤めていた会社も、辞めることにしました。

当時は、リーマンショック真っただ中。

会社の業績は、厳しいものでした。

 

ある日の夕方、緊急の全社ミーティングが開かれました。

モニターに映し出される、厳しく、悲しそうな、そして悔しそうな、社長の顔。

早期退職制度が発表されました。

 

対象となる部署が同時に発表され、

私の所属している部署は対象外でした。

 

でも、私はその瞬間、退職しよう、と決めました。

これから大きな手術が待っている。

体力的にも、精神的にも、どれだけダメージを負うのかわからない。

 

休職して、いつ戻ってこれるか分からない。

早期退職を募るほど苦しい状況の中、この会社にすがっていいものなのか。。

 

そのままの気持ちを上司に伝え、私は会社を退職しました。

 

けいゆう病院で診てもらい、術前の様々な検査をしました。

問題なのは、腫瘍が良性なのか、悪性なのか。

 

悪性とはすなわち、卵巣がんということ。

 

血液検査では良性/悪性の判断ができず、

最終的には腫瘍をとってみないとわからないとのこと。

 

ただ、私の腫瘍の大きさはグレープフルーツ大に腫れ上がっている。

もし悪性だった場合に、お腹の中で破裂して、周りに転移してしまっては大変。

手術方法は、開腹式で、腫瘍のある右側の卵巣は全摘出することになりました。

 

全摘出。

 

辛い言葉です。

けれど、どうすることもできません。

「お願いします」そう言うしかありませんでした。

 

当時は20代半ば。

お付き合いしている人もいなく、

(病気のことが分かって、自分からお別れしました)

結婚や出産に対する意識はそこまで強くありませんでした。

 

「悪性=がん」だったらどうしよう。

その不安の方が勝っていたように思います。

 

手術は大掛かりなものでした。

予定時間を大幅に超えたので、待機していた家族は心配だったと言います。

摘出された右の卵巣はすぐ、検査にまわされました。

 

術後のダメージは、想像よりも遥かに重かった。

開腹の傷は、15㎝程もあり、少し体勢を変えるだけでも激痛が走る。

背中には痛み止めの薬を注入するための細い管が通され、

ベッドから身動きがとれない状態がしばらく続きました。

 

良性/悪性の結果が分かったのは数日後。

 

良性でした。

 

退院後も、傷の痛みは数か月続きました。

トイレに行くのも大変で、「いつ私の身体は元通りになるのだろう」と

毎日が不安で、退屈で、悲しかった。

 

卵巣嚢腫は、早期発見が大事です。

私のように、知らない間に腫瘍が肥大化して、

最悪のケースでは、お腹の中で破裂してしまうこともあるそうです。

 

女性の方、娘さんを持つ親御さん、婦人科検診は定期的に行ってくださいね。